季節柄、いろんな種類のりんごが店頭に並んでいます。りんごを冷蔵庫で冷やすと、より甘く食べられます。多くの果物についても言えることですが、冷やすと甘くなるのは果糖(フルクトース)の形が変化することによります。冷やしても、糖分そのものの量は変化しません。なぜ、冷やすと甘くなるのでしょうか??
フルクトースにはα型とβ型があり、温度によりα型とβ型を行ったり来たりします。β型の方がα型よりも3倍甘いのです。フルクトースを5℃で冷やすと室温(20℃)よりも1.5倍も甘くなるのですが、これはβ型の割合が増えるためです。
ちなみに、冷蔵庫でりんごを置いておくときはポリ袋かラップに包んでおくことがオススメです。そのまま庫内に入れてしまうと、りんごからは植物ホルモンのエチレンガスが放出されて、周囲の野菜や果物の傷みを速めてしまいます。バナナが熟するのも自分自身が出しているエチレンのせいですので、ラップで包むと長持ちします。