Dr_Salmiの研究室

食にまつわる話題

コーヒーを飲んで体の中から滑らかに

 コーヒーの成分ですぐに思いつくのは、カフェイン。眠気覚ましの代名詞ともいえるぐらいメジャーです。他に、ポリフェノールについても語られることが多くなりました。ポリフェノールは、高肥満効果やガンのリスク低下が期待されています。

         f:id:Dr_Salmi:20210202180754p:plain

 その他、コーヒーには「ニコチン酸」と言う成分が含まれています。ニコチン酸は、タバコに含まれるニコチンとは異なる物質です。ニコチン酸はビタミンBの1つで、ナイアシンとも呼ばれます。

 ニコチン酸が不足すると、食欲減退、消化不良などが起こります。さらに深刻になると、皮膚炎、認知症、下痢などを起こす「ペラグラ」という状態に陥ります。

         f:id:Dr_Salmi:20210202180531p:plain
 ニコチン酸は、体の中で代謝を担っている酵素の働きを助けます。このような働きをするものを補酵素といいます。酵素単独で働くことは少なく、ニコチン酸のような助っ人が必要です。

 車で例えるなら、糖分、脂肪分は体のエネルギーとなりますのでガソリン、酵素はエンジン、そしてエンジンを円滑に動かす補酵素が揃って、代謝がスムーズに進みます。

        f:id:Dr_Salmi:20210202180439p:plain

 新型コロナによる自粛で、フレイル(心身の活力低下)といった状況が心配されています。食後一杯のコーヒーで、代謝反応を高め、体の中から動きを滑らかにしていきたいものです。

   f:id:Dr_Salmi:20210202180327p:plain    f:id:Dr_Salmi:20210202180616p:plain