コーヒーの成分ですぐに思いつくのは、カフェイン。眠気覚ましの代名詞ともいえるぐらいメジャーです。他に、ポリフェノールについても語られることが多くなりました。ポリフェノールは、高肥満効果やガンのリスク低下が期待されています。
その他、コーヒーには「ニコチン酸」と言う成分が含まれています。ニコチン酸は、タバコに含まれるニコチンとは異なる物質です。ニコチン酸はビタミンBの1つで、ナイアシンとも呼ばれます。
ニコチン酸が不足すると、食欲減退、消化不良などが起こります。さらに深刻になると、皮膚炎、認知症、下痢などを起こす「ペラグラ」という状態に陥ります。
ニコチン酸は、体の中で代謝を担っている酵素の働きを助けます。このような働きをするものを補酵素といいます。酵素単独で働くことは少なく、ニコチン酸のような助っ人が必要です。
車で例えるなら、糖分、脂肪分は体のエネルギーとなりますのでガソリン、酵素はエンジン、そしてエンジンを円滑に動かす補酵素が揃って、代謝がスムーズに進みます。
新型コロナによる自粛で、フレイル(心身の活力低下)といった状況が心配されています。食後一杯のコーヒーで、代謝反応を高め、体の中から動きを滑らかにしていきたいものです。