Dr_Salmiの研究室

食にまつわる話題

骨を助けるビタミン 〜レモンブームは続く

 いろんな食品、飲み物、お菓子に「瀬戸内レモン味」などが登場し、レモンブームが続いています。

 レモンといえば豊富に含まれるビタミンC。それ自身が酸化することにより、体内で発生する活性酸素による酸化反応を防ぐ働きがあります。不足すると壊血病(各部位からの出血)を生じます。ビタミンCはコラーゲン繊維を作る酵素を助ける働きもあるので、不足すると血管の強度を低下させてしまうのです。影響は血管だけでなく、骨密度にも影響します。

 レモンにはビタミンC以外にもクエン酸が含まれることがよく知られています。クエン酸は小腸でのカルシウム吸収を助ける作用もあるようです。

 「中高年女性に一定量のレモン果汁入り飲料とカルシウムの摂取を続けてもらった実験などから、レモンには骨からの過剰なカルシウムの放出を抑えて骨密度を下げにくくしたり、血圧を下げたりする可能性があると考えられている。」(引用:レモンブームは来年も続く? 1杯目からサワー注文 「健康志向」「巣ごもり需要」背景に:毎日新聞 2020年12月29)。

  さらに、ビタミンCの不足は老化を促進することもわかってきました。ビタミンCが不足しているマウスでは寿命が1/4になったというデータもあります。

 骨密度に影響するビタミンCとクエン酸を含むレモンの人気はまだまだ続きそうです。