Dr_Salmiの研究室

食にまつわる話題

古くて新しいフリーズドライ

「餃子を宇宙へ 高山の店主がフリーズドライ成功」(中日新聞:2021年1月13日)

記事によると、岐阜県高山市の餃子屋さんと岐阜県食品科学研究所が共同で開発されたそうです。焼き餃子独特の、皮のパリパリ感と、中のジューシーさが保存されているのか興味があります。3月に発売するということですので、一度食べてみたいものです。

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 フリーズドライは日本語で「凍結乾燥」と呼ばれます。カップ麺の具材や味噌汁などに応用されている技術で、食品中の水を凍結させ、減圧下で昇華させる方法です。

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 現在使われているフリーズドライは1890年以降に開発が続けられた手法ですが、もっと昔から続く高野豆腐も、これに近い方法で発明されました。桃山時代高野山のお坊さんが、冬の寒い夜、誤って豆腐を外で落とし、それが翌朝には凍っていて、食べてみたら美味しかったという伝説があります。

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 豆腐は材料が大豆でとてもシンプルです。しかし、味噌汁にはいろんな具材や調味料が含まれていて、凍結の手順が複雑で難しいようです。材料だけでなく、さらに複雑な食感の餃子のフリーズドライができるのであれば、今後いろんなフリーズ食品が出てくるのではないかと、楽しみです。