Dr_Salmiの研究室

食にまつわる話題

ヨーグルトがゴロゴロしない訳

 日本人には、牛乳を飲んだ後にお腹がゴロゴロする人が多くいます(乳糖不耐症)。牛乳に含まれる乳糖(ラクトース)はラクターゼという酵素で分解されます。乳糖が分解されずに残ったままだと、水分が大腸内に引き込まれ、下痢の原因となりゴロゴロするのです。

 乳児の時はみなこの酵素 ラクターゼを持っていますが、日本では、大人になると働きが弱くなってしまう乳糖不耐症の人が8割近くいるとも言われています。一方、このラクターゼ、「ヨーロッパ人は乳児の時から一生高いので、どんなに乳を飲んでも大丈夫」だそうです(「免疫と腸内細菌」(上野川修一・平凡社新書))。

 カルシウム源として牛乳を取りたくてもすぐにゴロゴロする方は、ヨーグルトなら問題ないとも言われています。ヨーグルトに含まれる乳酸菌が乳糖を分解してくれているので、乳糖による下痢が引き起こされることはありません。